自己紹介

自分の写真
茶道の先生をしています。 お茶を教えているだけではなく、ホテルにある茶室を管理し、国籍を問わず、老若男女を問わず、さまざまな人達と関り、非常に面白く興味深くもあります。 I am a teacher of the tea ceremony. Tea not only teaching, is managing a tea room in the hotel. Regardless of nationality, people of all ages, I have a variety of people and I related. It is also very interesting and fun.

La mia Italia への招待

  イタリアから帰ってきて、早くもあっと言う間に日にちは  
  どんどん過ぎてしまっています。
  それでも、このブログの中でのイタリア滞在はまだ帰国の  
  日を迎えていません...
  しかしながら、現在の私の生活はまたいつもの日々なので  
  す。そこで、新たにイタリア滞在のブログを始めました。
  こちらのブログも併せてご覧いただけると嬉しいです。

私の愛する花達

  母は小さな花や山野草が好きです。
  私も最近、花がとても好きになってきました。
  季節毎に変わる我が家の花達、
  折々に出会う花達を紹介するブログを始めました。
  こちらの方も併せてご覧いただけると嬉しいです。

tea and classic 2010 12/5 [呈茶と音楽のひととき]


http://ameblo.jp/fiesta-de-reino-yukki/







呈茶と音楽のひととき

 12月5日は、今年最後の私としては一番大きな催しをしました。
今年は、私の勤めるホテルオークラ札幌は、開業7周年になりました。
その記念イベントの一つで、私が主催した
「呈茶と音楽のひととき」という立礼のお茶とクラシックコンサートの会です。
12月という事もあり、クリスマスの趣向でした。


12月に入ってすぐに出したチラシです。



当日、皆様におくばりしたプログラムです。
このプログラムは、ヴァイオリンの熊谷勇大さんのお母様が
デザインしてレイアウトを考えてくださいました。

いつもの茶室での茶会をする時は、2〜3週間は続くのですが、
今回は、宴会場で一日だけの開催でしたが、
当日は、昼と夜の2回で160名のお客様がいらしてくださいました。
本当に多くのお客様をお迎えする事が出来て、嬉しい日でした。




受付 


今回の呈茶席のホールの柱と空間に妹のタペスリーを数点
掛けさせていただきました。









妹のタペスリーについては、
http://masako-tapestry.blogspot.com/
まだなかなか更新出来ていないのですが、
ご覧頂けましたなら幸いです。

クリスマスの呈茶


クリスマスの茶会は、
ホテルオークラが札幌に開業した7年前から毎年開催してきました。

このような茶会を始めたきっかけは、
ホテルオークラ札幌の開業日は、2003年6月15日
その年の12月、ホテルのブライダルフェアでのクリスマスの飾り付けを見て、
お茶室でもクリスマスの趣向で何かをしたいと思ったのが始めです。
お茶に馴染みのない方々でも気軽にお茶室にいらしていただいて、
お茶を楽しんでいただきたいという事から始めましたので、
あまり堅苦しくない、誰でも馴染みやすいお茶を心がけてきました。
そして、私がする事ですので、道具は見立ての物も使い、
クリスマスは、特に洋風の物も取り入れてきました。

一年の日本の節句の折々に、毎年2〜3回、色々な趣向でしてきましたが、
回を重ねるごとに沢山の方にいらしていただくようになりました。
毎回必ずいらしてくださる方、
しばらくお顔を拝見しないなあと思っていても、久しぶりにまたいらしてくださる方、
次にいらしてくださる時には、友人を誘っていらしてくださる方、
皆さまそれぞれに、私にとってはかけがえの無いお客様です。
そして、お客様でありながら、親しい友人になってしまった方も.....。

この仕事を通して、茶道というお茶を通して、
人との繫がりがどんどん広がっていく事は大切な私の財産であり、
本当に沢山の素敵なお客様に恵まれてきた私は、
幸せだと思います。


いつもの茶室での茶会とは趣きを変えて、
バンケットホールでの、立礼での呈茶です。


床も仮設し、軸は、大徳寺の塔頭「黄梅院」住職 小林太玄師の
「いと高きところには神に栄光、地には善意の人に平和」です。

我が家は、家族皆がカトリックなので、クリスマスに掛ける軸に
聖書の言葉の物を欲しいと思っておりました。
茶掛けの軸は得度した僧侶の軸を掛けるので、どなたか書いてくれるお坊様を
探していたところ、大徳寺の小林太玄師が書いてくださるという事でお願いしました。

この言葉は、聖書のルカ福音書第2章1−14節で、
ヨハン・セヴァスティアン・バッハがクリスマス初日の礼拝で
演奏したラテン語教会音楽で、教会カンタータです。
今回の会は、呈茶とクラシック音楽のひとときですので、
まさにぴったりの軸でした。
花は、シンピジュームとデンファレの蘭の花を使いました。


この軸も賛美歌第2編219番の曲を
カリグラフィの天竺桂靖子先生に書いてもらい軸に表装したものです。
曲名は「O Holy Night」の三番目の歌詞です。
日本語の題名では「さやかに星はきらめき」です。

O Holy Night と言えば、学校時代にクリスマスのグリーコーラスで
必ず歌った曲で、とても懐かしく好きな曲です。
「互いに愛せよ」と説き 平和の道を教え 
すべてのくびきをこぼち 自由を与え給う 
げに主こそ平和の君 類(たぐい)なき愛の人 
伝えよ、その福音(おとずれ)を
広めよ、
聖(きよ)き御業(みわざ)を
たたえよ、声の限り

Truly He taught us to love one another
His law is love and His gospel is peace
Chains shall He break for the slave is our brother
And in His name all oppression shall cease
Sweet hymns of joy in grateful chorus raise we,
Let all within us praise His holy name.



水屋では、お弟子さん達が一所懸命、茶筅を振るい、全て任せて、私は
お客様の応対に専念する事ができました。
お弟子さん達の活躍があってこそで、呈茶も滞りなく出来感謝しています。


道具は、
* 水指:大樋焼き七宝繋ぎ 泉喜仙
* 棗:輪島 金地金銀散し 若島丈史
この棗は、私の好きな棗の一つで、
金銀が散らしてある様が雪が降りしきっている様な
沢山の星が煌めいている様な、そんなイメージを持っています。
* 茶碗:三島唐津 クルス俵型茶碗 仙鶴
南蛮意匠(神戸市立南蛮美術館蔵写し)
我が家の道具の中では、
クリスマスの道具には無くてはならない茶碗です。
* 茶杓:鵬雲斎玄室大宗匠好み 
松葉蒔絵朱塗り茶杓 銘 無事 誡堂叟
* 蓋置き:ヴェネチアグラス 見立て
* 香合:銀彩 十字架
京都 海峰窯 八木徹
古帛紗は「花樹双羊紋」
人間は神の子羊というキリスト教のたとえから、
この古帛紗を使いました。









呈茶の時のお菓子は、私のイメージでホテルの春日総料理長にお願いして作ってもらった一口サイズのケーキで、この日限りのお菓子です。抹茶にもとても合って、私のイメージピッタリに考えて下さり、お客様からも好評でした。
マカロンには、星や月などに型抜いて粉チョコレートを振りかけてあります。


コンサート

プログラム

1 愛の挨拶(バイオリン): エルガー

2 ユーレイズミーアップ  :  ラヴラント

3 誰も寝てはならぬ : プッチーニ

4 鐘(ピアノ) : ラフマニノフ

5 白鳥(チェロ) : サン・サーンス

6 ため息(ピアノ) : リスト

7 くるみ割り人形より「花のワルツ」: チャイコフスキー
ーーーーーー
休憩
ーーーーーー
8 エスクアロ : ピアソラ

9 オブリビオン : ピアソラ

10 スペイン舞曲集よりアンダルーサ(チェロ) : グラナドス

(昼の部と夜の部で曲を変えます。)
11 (昼の部)スペイン組曲よりグラナダ・セレナータ : アルベニス

11 (夜の部)スペイン組曲より「コルドバ」: アルベニス

12 チャールダーシュ(バイオリン) : モンティ

14 アディオスノニーノ : ピアソラ

15 リベルタンゴ : ピアソラ
ーーーーーー
アンコール:天使のセレナーデ(G・BRAGA)




呈茶が終わり、コンサートの始まる前、
たくさんのお客様が開演を待っていてくださいました。


ピアノは堀澤幸恵
ヴァイオリンは熊谷勇大
チェロは渡辺文
この日の為に曲を選曲し、それぞれにレッスンしてきたので
お客様を、ひととき音楽に引き込む力を三人は発揮していました。


前半は馴染みのある曲を中心にソロを交え、私の
今、一番好きな「リストのため息」を幸恵さんは弾いてくれました。


20分の休憩をはさんで後半は、
ラテンクラシックで会場を盛り上げ、
トリオならではのピアソラはどの曲も聴きごたえのあるものばかりで、
熊谷君は颯爽と格好良く、ヴァイオリンの音色を最大に引き出すような
ラテン特有の激しさと哀愁を全身で弾き、
幸恵さんはヴィオリンやチェロの音をよく把握し
音に乗って、テンポや動きに合わせながら調和をとり、
文さんは二人の音を引き立てて、控えめでありながらも
トリオの良さを出してくれていたと、
三人三様にとても素敵なコンサートでした。


途中20分の休憩をはさんで
その間私共のホテルのこの日の為に焼いてもらった
クッキーとお茶で皆様も一息ついていただきました。


すべて終わり、
演奏者と一緒に一枚。
向かって私の右隣は、リサと杏、この二人も
今回の事では始めから色々と何かと手伝ってもらい、
お茶も楽しんで一生懸命お稽古しています。

今回の「呈茶と音楽のひととき」は、
幸恵さんが私のお茶のお弟子さんになり、稽古に来るようになって、
彼女とリサと一緒に色々なクラシックのコンサートに私も
足を運ぶようになり、それまでのクラシックはもとより
他の音楽に対するこだわりも殆どなかった私に、
音楽の楽しさと、良い音楽を聴くひとときの大切さを
教えてくれた事に対するささやかな恩返しと、
そのひとときを日頃、茶室の方へいつもいらしていただいている
お客様にも是非聴いていただきたいという事から企画しました。

幸恵さんと熊谷君は、
昨年(2009年)の札幌市の札幌市民芸術祭新人音楽会にそろって出演した
事から、二人を陰ながら応援したいと、今年3月に
ホテルオークラ札幌の開業日である15日に因んで
毎月15日にあるロビーコンサートに二人を出してもらい、
好評をいただいた事から、今回
ホテルオークラ札幌開業7周年の記念イベントの一つに
ホテル側の全面協力で、私のお茶と組み合わせて開催される事になり、
そして、いらしてくださった多くのお客様にも
とても嬉しい感想をたくさん頂きました。

何事も一人では出来ず、あらゆるところでの
かかわってくださった多くのスタッフのお陰と感謝しつつ、
成功のうちに終えられたことに深く感謝いたします。

内輪の打ち上げ(おまけ)



18日の夜は、私のお友達、みちこさんがプロデュースする
カフェレストラン「NE 大倉」で、幸恵さん、熊谷君を交えた内輪のご苦労さん会をしました。お店を貸し切り状態でした。


ここは、カフェレストランといっても、グランドピアノ、ドラム等も備え、音響効果も抜群!
ジャズ、クラシック等、ライブが出来ます。

この写真は幸恵さんが、私の為に
5日の「呈茶と音楽のひととき」の模様を一冊のプライベートアルバムに作ってくれた物で、何よりのプレゼントでした。





始めは白のワインで乾杯!
杏がワインを皆にサービスしてくれました。


この Rotary Candle Holder も幸恵さんからのプレゼント!
早速室内の照明を落としてもらって、ローソクに火を灯しました。
ホルダーの上にあるもみの木がローソクに火にあおられて
くるくる回ります。


みちこさんの犬のミユちゃん、
去年まではハナちゃんもいたのですが、
今はミユだけ!
ちょっぴり寂しげな目が
いとおしい。


 幸恵さんとリサの二人で
くるみ割り人形から「花のワルツ」を
連弾!








幸恵さんはいい顔!
リサはちょっと真剣!





なにやら三人で楽しそう




夜中まで皆でわいわい!
幸恵さんが一番はしゃいでいたかしら!

皆を地下鉄に乗り遅れないようにタクシーに乗せ、
無事に家に帰り着いてホッとして....

とても楽しい打ち上げのひとときでした。
これで、今月5日の一連の行事が終ったという感じ。
ちょっぴり寂しい感じもするけれども、
いい思い出になりました。






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